壱岐牛の出荷について。
毎週福岡の食肉市場に牛の出荷をしているこやま牧場ですが、
今週は3頭出荷しました。
うちに積み込みに来てくれるのは、壱岐陸運さん。
いつも、牛のブラッシングまで手伝ってくれます!
牛の出荷時の搬送は、肥育農家はとても気を使います。
搬送時のストレスで肉質が悪くなってしまったり、
出荷の時に牛が怪我してしまったり、
事故で死んでしまったら、
今まで苦労して育てたのが台無しになってしまうからです。
なので、乗り物に乗ることに慣れていない牛が怪我しないように、
細心の注意が必要です。
まずは、トラックに乗せるまで。
牛のペースに合わせ時間をかけて荷台に乗せます。
牛はこんな感じで↓↓トラックに乗りこみます。
牛が乗り込むトラックは、乗り込む時に怪我したりしないように、
車を積む積載車を加工した車です。
荷台が斜めになり牛が歩いて荷台に乗れるような工夫がされています。
荷台ごと斜めになっているので、乗り込みがスムーズで、牛に怪我をさせることもありません。
牛が乗り込んだら元に戻します。
牛がトラックに乗り込んだら、ゆっくりゆっくり荷台を水平に戻します。
荷台が水平に戻るまで時間がかかりますが、
この方法が一番確実で、牛にとって安全です。
家畜運搬車のドライバーの仕事
トラックに乗せた牛は、
このままトラックごと船に乗せて、福岡の食肉市場まで運びます。
牛がたくさん乗った家畜運搬車を高速道路などで見かけたことがあるでしょうか?
トラックの荷台に乗って運ばれる牛はとてもストレスを感じています。
夏場は暑さも厳しく、慣れない車の揺れが長く続くと
それだけで体力も消耗します。
運転手が急ブレーキや急発進を頻繁にすると、その度に踏ん張らなければならず、相当なストレスです 。
家畜運搬車のドライバーは、生き物を乗せているということで、
とても気を使って運転しています。
荷台を揺らさないように、慎重にブレーキを踏んだり、
長時間の運転になった場合は休憩したり、
細やかに気配してくださっています。
牛はストレスに弱い動物なので、 肥育の出荷時の運転技術により、
と畜後の枝肉の肉色などが異なることもあります。
食肉市場では、そのあたりの事も考慮されていて、
トラックで生体搬入された牛は、と畜されるまで
一日、牛に休憩をとらせる『牛けい留所』というところで一日休憩がとられ、
翌日にと畜、解体となります。
和牛は繁殖から出荷まで、沢山の人の働きがありますが
無事に食卓に届くために、心を込めて丁寧にトラックを運転する
トラックの運転手さんの働きもあります。
こやま牧場の肉を、無事に食卓に届けるために、丁寧な仕事をして頂いている 壱岐陸運さんにはいつも感謝しています。