和牛が鼻輪をする理由。

牛の鼻輪はとても大切なものです。

肥育農家で飼われている多くの牛には鼻輪がついています。
この鼻輪は 鼻輪、鼻環、鼻ぐり、モーリング など呼び方は様々ですが、これがあるおかげてとても牛が扱いやすくなって肥育農家にとってはとても便利なものです。

こやま牧場の牛はみんな鼻輪をつけています。

牛は、耕耘機やトラクターなど今の様に便利な機械がなかった頃から、
田んぼや畑を耕す動力源として、農業を助けてくれていました。

牛の鼻輪は、農耕や運搬に牛が使われていた時代から、牛に言う事を聞かせたり、扱いやすくするために付けられており、昔から農家にとっては馴染みの深いものです。

鼻輪の着け方は、人間の『鼻ピアス』と同じで、左と右の鼻の穴の間にある壁に穴を開け鼻輪を通します。
鼻の間の壁は、それほど神経が通っていない場所なので、そんなには痛くはないようです。
鼻輪は必ずつけなくてはいけないというわけではないのですが、 人間よりもはるかに身体の大きな牛を動させたり、病気の治療の際に保定する時にあると便利なので、こやま牧場では全ての牛に鼻輪を付けています。

先日、牛の部屋を引っ越しさせたので、その時の動画を撮りました。
どのように鼻輪を使うのか動画を見て頂ければわかりやすいと思います。

牛は出荷前などに牛舎の部屋の引っ越しをさせる事があります。
上の動画は、牛のストレスを減らすために、出荷前の牛を牛舎の一番いい部屋に移動させたときのもの。

牛にストレスがかかるので、あまり鼻輪を引っ張って移動させたくは無いのですが、牛に言う事をきかせるのに、鼻輪はやっぱり有効です。

出来るだけ牛が痛い思いをしないように、速やかに手際よく移動させます。

牛の鼻輪は移動のためだけではなくて、病気をして診察するとき、爪を切るとき、出荷時に移動させるとき、鼻輪が無くて牛が暴れだすと人も牛も大怪我してしまいます。
牛が病気した時も鼻輪が無く牛に言う事をきかせられないと診察も出来なくなってしまいます。

鼻輪はつけない農家もあるようですが、牛のためにも、人間のためにもこやま牧場は鼻輪をつけ、安全に牛を飼うようにしています。

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