牛の視界について

牛は後ろも見えている!

牛といつも接していると、いろいろ気づくことがあります。
例えば牛と人間の視界の違い。

牛に対しては人間みたいに後ろからそ~っと近づくということが出来ないのです。

そーっと近ずいても必ず気づかれます。
実は、牛は後ろもほとんど見えてるらしいのです。
そーっと気づかれないように近づくとか、不審な動きをしたら、後ろ足で蹴られてしまうかもしれません。

牛は草食動物です。
人間と違って目が横についてます。


なので、後ろの方もかなりの範囲で見えるらしいのです。
その視野の角度は320°!!
首を回さなくても後ろも見えちゃうんですね~~

ウシ、ウマ、キリン、ウサギなど、草食動物は目が横についてます。
ライオン、ネコ、サル、チーターなど、草食動物ではない動物は目が顔の正面についてます。

目には見える範囲、『視野』というものがあるらしいのですが。
視野とは顔や目を動かさずに正面を向いた状態でどこまで見えるか、ということです。人間の場合は、水平方向は、片目で耳側は100゜、鼻側60゜ですが、左右の視野の重なり、つまり両目で見れる範囲が大きいため、
両眼での広がりは約180゜となります。

↓↓図で言うとこんな感じ。後ろは全然見えてません。

だいたい180°ぐらいしか見えておらず、後ろはすべて死角です。

一方、牛は
頭や目を動かさなくても、広い視野で約320度のパノラマビューを見ることができます 。


うーん…。どんなに見えてるのか想像できないですね。
↓↓こんな感じの範囲で見えてるらしいです。

牛はぐるりと後ろまで320°も視野があります。

だから、後ろからコッソリ近づくなんて、とても無理なんですね~~
蹴られてしまいます。

肉食動物と草食動物の目の違い

肉食動物は動いているものを追いかけ、飛びかかるためには、距離感をしっかりつかんで立体的にモノを見なければいけないので、目が正面についていることが多いらしいのです。

人間は昔は狩りもしてたので、雑食ですが肉食的な進化をしたらしいです。


当たり前みたいに立体的にモノを捉えたり、距離感がわかったりしますが、
立体的に距離感とかもつかめるように、しっかりと見るためには、両眼の視野が出来るだけ広い範囲で重なっている必要があります。

視野の重なりが大きくなると、両眼で合わせた視野の広がりは狭くなり、後ろが見えなくなります。

一方、動かない草を食べる草食動物は、狩りをする必要がないので立体的に見える必要は少なく、それよりむしろ両眼での視野の広がりを確保して死角をなくし、襲われないようにすることのほうが重要です。

両目の視野は重なっていないので、距離感、立体感はあまりわからず、手探りの様な感覚で鼻先で触って確かめたりしながら、距離を計ります。

草食動物は本能的に敵から身を守ろうとする性質があるので、周りの物音に神経質で、いつもと違う変化に敏感です。


のんびりとおおらかにしているように見える牛ですが、動きがスローなだけで、実は基本的にとても神経質でデリケート。寝てても、物音ですぐに目を開けます。

ブログを始めてから、牛がグーグー目をつぶって寝てる姿を写メに撮りたくて、何度か挑戦しましたが、近づくと起きてしまうのでとても難しく、いまだに成功していません。

寝てても近づくとすぐに目を開きます。